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Campos編 2021年シーズン F2プレビュー その9

Formula Scout に2021年シーズンのプレビューが掲載された。この記事を引用し、各チームごとの2021年の展望を見ていきたい。第9回目はCampos。資金難が伝えられてきたFREC王者がまさかのF2参戦を決め、誰もが驚いた。

formulascout.com

 

Campos Racing(カンポス・レーシング)

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Twitter:@CamposRacing

「このスペインのチームは、チーム創設者のエイドリアン・カンポスが不在となってしまった。彼は悲しい事に今年1月に亡くなった。それでもなお、チームはレースを続ける事を決めたのだ。主要エンジニアの離脱により低迷し、昨年もまた難しい年であった。2021年は、最もF2の経験があるドライバーがグリッドの一方を占め、もう一方はF3で熾烈なタイトル争いを展開したドライバーが占有する。このブラジル人はもう少しでキャリアが行き詰まる状況から、驚きのジャンプアップを果たしF2に出走する」

 

2019年シーズンは復活の兆しが見えた年であった。エイトキンがフィーチャーレースを含めた3勝を挙げ、シリーズランキング5位に食い込んでみせた。F2への移行以来、また元を辿ればGP2復帰以来となる好結果であり、翌年のエイトキンの残留も決定した。2020年は飛躍が期待されたシーズンであった。しかしドライバーが残留したものの、エイトキンの躍進を支えたエンジニアは引き留める事ができなかった。18インチタイヤが初めて導入された中でこれが影響した可能性は否めない。

第5ラウンドのシルバーストーンで連続表彰台を獲得したものの、終わってみれば2台で48ポイントのみの獲得に止まった。ドライバーの出入りが激しかった2017年シーズに次ぐ惨劇である。今季はその2017年のドライバーであるボシュンが復帰。もう一方のシートには、2020年のFREC王者であるペテコフが座る。懐かしいカラーリングでマシンを彩り、今季は出直しのシーズンとなる。

20. Gianluca Petecof(ジャンルカ・ペテコフ)

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Twitter:@CamposRacing

Brazil, 18
2020: FREC champion

「2020年のペテコフのキャリアは、アーサー・ルクレール(兄は2017年F2王者のシャルル)と激しく競いながらも、資金難からストール寸前の状況だった。だが資金は調達され、これに打ち勝つことができた。彼の地元のブラジルは彼にかなり熱狂しており、そしてそれは正当化されたのである。初期のキャリアを犠牲にした、持て余していた攻撃性を今や支配下に収め、それでもなお速さは失っていない。FRECからF2へのステップアップは大きな挑戦となる。しかしチームは再建の真っただ中だ。したがって同郷のドゥルゴビッチのルーキー英雄譚を繰り返すのではなく、今年は学習の年となるだろう」

 

2020年はFormula Reginal European Championshipに出場。第1ラウンドから、同じくFDAのメンバーであるルクレールと激しく競り争い、ランキングトップ争いが過熱した。彼が2位であればルクレールが優勝。彼が優勝すればルクレールは2位。そんなレースを繰り広げる真っただ中で、シーズン後半の資金難による撤退が表沙汰になった。これをなんとか回避しフル参戦の確約を取り付けるが、シーズン後半は打って変わり勝ち星に恵まれる事はなかった。しかしながら堅実な走りを見せて安定してポイントを獲得。ルクレールも同様に勢いを落とした事により、後続の追撃をなんとか躱してタイトルを獲得している。

だがシーズン終了後はFDAからの離脱が発表されるなど、FIA F3への出場が取り沙汰される事もなく、サージェントと同様のビッグロスが発生したのだと思われていた。そんな中でF2出場が発表され、驚きをもってこの知らは受け止められる。FRECからの再出走が既定路線となる中で、故エイドリアン・カンポスの説得に応じた形である。

FIA F3を経由せずにF2へとステップアップをする手段は非常に稀であり、よって彼の可能性は未知数だと言える。同世代よりも一足、または二足先にたどり着いた舞台で、彼の選択が正しい事を証明してほしい。

 

21. Ralph Boschung(ラルフ・ボシュン)

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Twitter:@BoschungRalph

Switzerland, 23
2020: 25th in F2

「ボシュンの資金難とは、彼がF2にフル参戦できた事がない事を意味している。そして最後にフル参戦したレースは、2015年のGP3まで遡る事ができる。彼は2021年のスターティンググリッドに誰よりも早く名前を載せて、2020年のシーズンファイナルのバーレーンでは、F1に招集されたエイトキンの代役としてカンポスから出走した。2017年には同チームでルーキーイヤーを過ごし、7位のベストリザルトを得ている。このスイス人が今年チームへと戻り、できるだけ早くこのリザルトを更新するチャンスを狙っている」

 

2017年にF2出場を果たした彼であるが、それ以前のキャリアでめぼしい活躍はしていない。2016年GP3のスプリントレースで1勝を挙げたくらいだ。この年を含めたこの5年間は安定したエントリーができておらず、今年もそうならないとは限らない。特に2018年のMP Motorsportでは、20レースに出場し9回のリタイアを数え、完走率が危うく50%を切るところであった。これらの要素が必ずしも彼の速さに帰結する事はないが、上位で走る姿を目にする事は難しいかもしれない。