GP遅報

F2遅報 'Road to F1'

Formula2関連の情報を紹介・翻訳

MENU

2020年 F2開幕前を振り返る(5) Campos 編

FORMULA SCOUT の2020年プレビュー記事を読みつつ、今季のF2を今振り返るシリーズ5弾目。

今回は Campos Racing 編。アロンソとも関係の深いエイドリアン・カンポス率いるスペインチーム。過去に所属した日本人ドライバーも多い。

その他のチーム

formulascout.com


 Campos Racing(カンポス・レーシング)

f:id:GP-AtoF:20201231092830j:plain

沿革

何かと日本人ドライバーとの結びつきもある生粋のスペインチームのカンポスレーシング。SFドライバー育成を目的とした日本チームもEurofomula Openに今季参戦したりと、日本とスペインのモータースポーツは親和性が高いかもしれない。またEuroformula OpenはSFライツと同じマシンを使用している。

 

チーム創業者のエイドリアン・カンポスは過去にはフェルナンド・アロンソを発掘した人物であり、複数の著名ドライバーもこのチームに過去在籍している。最近ではSFとインディで活躍したアレックス・パロウも当チームのF3に在籍していた。

 

プレマを除けばこのあたりのチームから〇〇育成と呼ばれ優遇されているドライバーの名をあまり耳にしなくなる。だが過去にはロマン・グロージャンセルジオ・ペレスといった、後にF1に昇格する著名ドライバーが所属していた事もあり一時期は盛隆を誇った。もっとも最盛期のほとんどの記録はカンポス名義ではない。チーム成績がピークに達した直後にエイドリアン・カンポスがGP2事業を売却しF1に新規参入を目論んだからだ。だがチームはそのままの形で引き継がれているので、このスペインチームの歴史の一部と言ってもいいだろう。

その後F1参入に失敗したエイドリアン・カンポスは低迷するチームを再び引き継ぎGP2に復帰した。その後低迷するシーズンが現在まで続く事となるが、2019年にエイトキンの活躍によってようやく復活の兆しを見たのである。

2020年シーズン前の展望と結果

「2019年の昨季、ジャック・エイトキンのバクーでの大差をつけた勝利により、3年間にわたる無勝利状態についに終止符を打ったカンポス。それはこのスペインチームが過去の栄光を取り戻す為に待ち焦がれていたものであり、それは今季においても継続する事を切望されるものである。その為に肝心な事はエイトキンをもう1年確保する事であり、彼の経験が新たな18インチタイヤの課題における対策について、このチームとルーキーのチームメイトを導いていくだろう」

 

そうして期待され幕を開けた2020年シーズンは、シルバーストーンの表彰台2回のみと何とも凄惨な結果に終わってしまうのである。サマイアに至ってはフル参戦ドライバーで唯一となるノーポイントでシーズンが通り過ぎてしまった。エイトキンやギオットが過去当チームで残した成績と比較するとチーム力の低下は著しく、今季の成績は21年以降の活動における大幅な遅れをもたらすものかもしれない。

 

No.9 ジャック・エイトキン

f:id:GP-AtoF:20201231092835j:plain

イギリス 24歳 -> 25歳

2019 FIA F3 5th -> 14th

「F2における3年目のシーズンとなった2019年。達成した3勝はジャイアントキリングと呼べるものだった。彼はバクーで素晴らしい勝利をおさめ、雨の降り始めたシルバーストーンで、間違いなくシーズン最高のオーバーテイクをデレトラズ相手に決めて見せた。ルノーに取って代わり今やウィリアムズのF1シート獲得が目下の目標である彼にとって、マシンの一発の速さをカンポスが改善できないかぎりタイトル獲得の野望はとても厳しいタスクとなる。ただ昨年と同じ成功を繰り返す事は少し恥ずかしい結果となるだろう」

 

ルノー育成を離れウィリアムズのヤングドライバーとなった今季、得意のシルバーストーンで2つの3位表彰台を獲得してみせた。しかしそれを除けば19年のシーズンを大幅に下回る結果に終わってしまった。しかしチームメイトのサマイアの低迷を鑑みると健闘したほうだと言えるかもしれない。その証となるかは微妙だが、ウィリアムズから一時離脱したジョージ・ラッセルの代役として、メンバーの多い同チームのヤングドライバーの中から彼がマシンを走らせている。

 

F1初参戦こそレース終盤でスピンを喫しマシンを損傷させてしまったが、それ以外の点ではきちんと役割を果たして見せた。今季彼が見せたドライブはティクタムのそれよりも関係者内での評価が高いものかもしれない。とは言うものの、来季もボッタスがメルセデスに残留した結果ラッセルのウィリアムズ離脱は少なくとも来シーズン中には有りそうにも無い話だ。今季25歳となった彼がF1シートを獲得するビジョンは蜃気楼の向こうに遠ざかってしまったようにも見える。

No.10 ギリェルメ・サマイア

f:id:GP-AtoF:20201231092833j:plain

ブラジル 23歳 -> 24歳

2019 Euroformula 16th

「F2ルーキーのサマイアはグリッド上のどのドライバーよりもレースの習熟面において一番の困難に直面する事になるだろう。ブラジルF3で2017年にタイトルを獲得した彼だが、一方で2年間のEuroformula Openにおいては2回しか表彰台を獲得していない。より競争が激しいF2とプレシーズンのテストから考えると、サマイアが頻繁にポイント圏内で悪戦苦闘する姿を見るのは難しいだろう。そのうえ彼は最初の2ラウンドの舞台であるレッドブルリングを走った事が無い唯一のドライバーであり、学ばなければいけない事が多すぎる」

 

まさにその通りの結果となっただろう。同郷であるドラゴビッチとキャリアで交錯する点も多く、彼をライバルと呼びたいところであるが近年の成績ではそれは難しい。今季の最上位が15位であったように、今シーズンは画面越しに彼の姿を探しても目にする事は難しかった。

 

(4)Carlin ← 戻る 続き → (6)Charouz Racing System