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なぜ角田裕毅なのか

2020年F2のシリーズ3位となり、2021年F1のルーキーイヤーシーズンを戦う角田裕毅。バクーでは開幕戦以来のポイントを獲得し、シーズン中盤戦に差し掛かる3週連続のGPの初戦を飾っている。

バクー以前は複数回のミスやそれに伴うクラッシュにより、既にF1シートを危ぶむ声もメディアでは散見された。はっきりと言うが時期尚早以前にナンセンスだ。

 

ここでは20年の12月に掲載されたFormula Scoutの記事を翻訳しその理由を補足する。

なぜ角田なのか?

formulascout.com

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Formula 2 チーム解説

FIA Formula 2 Championship は、F1直下で争われるジュニアフォーミュラの最高位カテゴリーに位置している。F1ピラミッドは 各国F4 > 地域F3 > 国際F3 > F2 > F1 の順番に構成され、上位に近づくほどヨーロッパを中心に開催される。

よってF2に参戦するチームは歴史的にヨーロッパのレーシングチームが多く、イギリス・イタリア・フランス・ドイツを本拠地とするチームが多い。とはいえF1チーム傘下の組織という訳ではない。すべてが独立したレーシングチームであり、F1を目指すドライバーを顧客としてサービスの提供を行っている。

Prema Racing(プレマ・レーシング)

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地元イタリアのフィーダーシリーズでは常に無敵を誇り、F3でも国際的に最強の名を欲しいままにしてきた。そのチームがプレマ・パワーチームだ。ヨーロッパF3時代においては、ランド・ノリスただ一人だけがこのイタリア北部の勤勉なチームに勝利し年間タイトルを獲得した。そのヨーロッパF3とGP3が統合し「プレマ・レーシング」と語尾を変化させて、F1ピラミッドのFIA F3に参入したのが2018年の事だ。GP3で無敵だったARTとの二大巨頭の決戦は、プレマの圧倒的勝利に終わる。そして現在までその勢力図は変化していない。

各メーカー系のジュニアドライバーにシートを提供してきたが、同じイタリアのフェラーリドライバーとの関係も色濃い。F4からF2までのエスカレーター教育は、さながら幼稚園から大学まで完備する名門私立校といったところだ。

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FIA F3シリーズを席巻するプレマ勢

そのフェラーリ、そしてアルファタウリに次ぐイタリア第三のチームを自認するプレマだが、2016年にはついにトップティアのGP2に参入した。ピエール・ガスリーアントニオ・ジョヴィナッツィを擁しての初シーズンは、他のチームを蹂躙したとも表現できる。トップチームですら一方のシートにしかリソースを避けない事も多いこのカテゴリーにおいて、シリーズ1-2フィニッシュを遂げたのである。しかも初年度。ちなみにプレマが引き継いだLazarusのGP2エントリー枠は、元をたどるとF3000で大活躍したSuper NOVA Racingである。NOVAは某駅前のNOVAで井上隆智穂との関りも深かったチームである。

そしてFIA F2誕生の年となる2017年にシャルル・ルクレールが加入。満を持してフェラーリ育成史上最高の神輿を持って巡礼地を駆け回る事となった。結果はもちろん他を蹴散らしシリーズを制圧。バーレーンのスプリントレースにおけるルクレールの走りはF2の伝説となっている。チームランキングは惜しくも2位だったが、前年に続くジェノサイドによりフェラーリの育成に賭ける本気度が示された結果となった。

(F2の伝説となったルクレールバーレーンGP レース2ハイライト)

 

翌年の2018年にはニック・デ・フリースがシートに座り、アルボンに次ぐ僅差の4位を獲得。同僚を務めたショーン・ゲラエルが下位に沈んだ事もあり、チームランキングは5位に終わる。赤い選手の不在により若干勢いを落としたが、翌年にはフェラーリが待ち焦がれたファミリーネームを持つ男、ミック・シューマッハFIA F3より昇格した。

ミック・シューマッハのF2ルーキーイヤーとなった2019年は、予想外の不振を極めてトライデントに次ぐチームランキング9位に後退。だが翌年にはFDAフェラーリ・ドライバー・アカデミー)のシュワルツマンを迎えると、シューマッハ・アイロット・シュワルツマンの3人のFDAドライバーがシリーズを席巻した。シューマッハがシリーズを制覇、シュワルツマンはルーキーイヤーながら最多勝を獲得し、プレマは16年以来の年間優勝を獲得する。

21年はシュワルツマンが残留しカーナンバー1を背負う。同僚には20年のFIA F3王者でルノー育成のピアストリを迎え、シリーズ2連覇を見据えている。

 

UNI Virtuosi Racing(ユニ・ヴィロトーシレーシング)

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2013年にロシアンタイムがGP2に参入。このチームはロシアの実業家Igor Mazepaが出資し、モトパークが運営を担っていた。2014年にMazepaが急死すると、同年限りでモトパークが撤退。ロシアンタイムの名は存続する事となったが、アルテム・マルケロフの資金が流入した。2015年からはヴィロトーシがマネジメントを担い、その後マルケロフの父が逮捕されるとロシアンタイムの看板が消滅した。ヴィロトーシがそのままチームを引き継ぎ現在に至っている。

ロシアンタイム時代は初年度の2013年と17年にチームタイトルを獲得し、ヴィロトーシとなってからは20年までに2年連続の2位を達成した。新興チームと呼べるかは微妙だが、近年では強豪の一角を形成しマルケロフの離脱後も有力ドライバーの加入を呼び込んでいる。20年は新たに導入されたタイヤにいち早く順応し、FDAのアイロットが最多ポールポジションを獲得した。レースペースではプレマに劣り、チームの実力が試されるフィーチャーレースでは2勝にとどまったが、21年も優勝争いの常連となる事は間違いなさそうだ。

 

Carlin(カーリン)

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カーリンはヨーロッパのジュニアモータースポーツ界の巨人である。育成に分類されるカテゴリーに頻繁に出没し、特にイギリスF3においての常勝チームだ。過去には佐藤琢磨もこのチームに所属し、イギリスF3とマカオGPでの優勝を遂げている。

2010年からはマックス・チルトンの多額の投資により生まれ変わり、チルトン家との繋がりが強化された。チルトンのF1参戦やインディ参戦をサポートし、2018年からはインディカーシリーズにもチームを立ち上げて参入。念願のトップカテゴリーの土俵に立った。過去にはF1への新規加入も計画したが、その都度FIAに却下されている。

 

2019年には初年度のFIA F3チームの一員となっている。また同年は日本企業のBuzz Asset Managementとタッグを組み名取鉄平を擁して出走した。Buzz~社はREBELLION JAPAN(本家レべリオンはモータースポーツ活動より撤退している)のブランドで日本でのモータースポーツ活動を行う長谷川大祐に連なる企業である。同社は同じくカーリンよりF2に再参戦した松下信治のスポンサードも行っていた。カーリンは全日本F3にも OIRC team YTB とコラボして参戦する等、2019年には多くの日本のモータースポーツと関係した。

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FIA-F3でのカーリンのマシン

F1のみならずインディカー等幅広いモータースポーツに多くのドライバーを輩出しており、GP2には2011年にマックス・チルトンをサポートする形で初めてエントリーした。それ以来、F2初年度の2017年を除き毎年このティアに参戦している。近年では2018年にチームタイトルを獲得。同年所属したランド・ノリス、20年には角田裕毅がF1への昇格を果たしている。

 

Hitech Grand Prix(ハイテック GP)

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ハイテックは2003年からイギリスF3に参戦するが、その後レース活動の拠点を南米でのF3に移した。以降細々とレースチームを維持してきたが、元レッドブルジュニアのOliver Oakesが27歳で2015年に代表に就任して状況が一変。毎年のように参戦シリーズを拡大してきた。

2016年にはジョージ・ラッセルニキータ・マゼピンと共にヨーロッパF3に参入。初年度ながらラッセルは常勝のプレマ勢と互角以上の戦いを展開しF3界隈に衝撃を与える。ヨーロッパF3の消滅後は、モトパークとのエントリー枠競合を制しFIA F3に参入した。以来一貫してプレマ、ART、トライデント、ハイテックと1強+3の勢力図の一端を担っている。2019年にはWシリーズとF4国別対抗戦を立ち上げた後、翌年の2020年にはF2に加入。F2では11番目のチームとなっている。またWシリーズの運営からは撤退した。

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レッドブルーカラーの Hitech F3マシン

拡大路線の背景にはドミトリー・マゼピンから流れる資金があると思われる。ドミトリーは21年にF1に昇格したニキータ・マゼピンの父親である。ニキータのレースキャリア初期からハイテックは彼をサポートし、ドミトリーがCEOを務めるウラルカリは、彼がF1に昇格した後もハイテックのタイトルパートナーを続けている。さらにチームパートナーにはレッドブルジュニア、ホンダドリームプロジェクト(HDP)も名を連ねており、今後の更なる躍進への備えは十分に見える。

今後もレッドブルジュニアとの関係はより強化されていくと思われ、同じくレッドブルと繋がりの深いArdenの名前がF2/F3で消滅した事がこの推論を裏付ける。F3のみならず、F2においても今後レッドブルジュニアの受け入れ先となる事が予想されていた。この予想通り21年にはユーリ・ヴィップス、リアム・ローソンの2名のレッドブルジュニアがF2チームに加入。この他HDPともパートナーとなっている事から、日本でのレース参入も噂されるなど、近年最も勢いのあるチームのひとつだ。

ART Grand Prix

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このチームはフレデリック・ヴァスール(前ルノーF1・現アルファロメオF1チーム代表)とニコラス・トッドが創業した。F1にプロデュースしたドライバーには枚挙に暇がなく、ルイス・ハミルトンもこのチームでGP2タイトルを獲得しF1昇格を果たしている。

GP2が誕生して以降のチーム内におけるドライバーランキングで、高い方の順位だけ見ていく。1~3位にドライバーが食い込んだ年が多く、GP2では2008年のロマン・グロージャンの4位が最も低く、F2では2017年の松下信治の6位が最も低い。確かな強さをF2時代に入っても誇っており、さながらスーパーライセンス請負チームである。以前のように毎年F1ドライバーを輩出するとまではいかなくとも、近年ではラッセルとデフリースのシーズン制覇は圧倒的だった。無敵状態だったヨーロッパF3/GP3時代の実績も相まって、ジュニアカテゴリー界の王者でF1への登竜門となる印象が強い。ただ近年のF2では一方のドライバーしかポイントを積めない年が多く、競争力のあるマシンを2台用意できる体制では無いのかもしれない(ARTの2台目の呪いと言われる)。

20年は新導入の18インチタイヤに適応できず史上最悪の低迷を経験した。クリスチャン・ルンガーが7位、マーカス・アームストロングが13位、チームランキングは5位にとどまったが、上位勢には太刀打ちできなかった。21年はアルピーヌジュニアのルンガーが残留するほか、弱冠17歳の天才、セオ・プルシェールが加入。再浮上を期する。

 

MP Motorsport

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オランダを拠点とするレースチームであるMP Motorsport。2000年代前半よりマノーと提携してフォーミュラ・ルノー2.0に参戦しており、GP2シリーズには2013年に参入。前年に突如撤退したRapaxのエントリー枠を引き継いだ。その後F2となってからも継続して参戦を続ける。2016年からはF4事業にスペインとロシアでそれぞれ参入しシリーズを席巻。またGP3にも2018年より加入。フォーミュラEに専念するDAMSよりエントリー枠を受け継いだ形だ。そしてFIA F3となって以降も参戦を続けている。

前述のフォーミュラ・ルノー2.0が21年よりFormula Regional European Championshipと統合となる事が決まり、同シリーズにも参戦予定となっている。これによりFIAが用意した F4/FR/F3/F2 の育成カテゴリー全てに参加する事になり、F1への梯子を完備した稀有なレースチームとなった。20年には松下信治とフェリペ・ドゥルゴビッチを擁し、フィーチャーレースの2勝を含む4勝を挙げた。FIA F3では育成選手を預かる事も多く、F2での躍進によって今後一層の成長が期待できる。

 

Charouz Racing System(チャロウズ・レーシングシステム)

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チャロウズ・レーシングシステムはチェコに拠点を置くレースチームである。フォーミュラ・ルノー 3.5 に参戦しており、後継の フォーミュラV8 3.5においては最後の王者となった。この時にタイトルを獲得したドライバーがピエトロ・フィッティバルディであり、20年にはロマン・グロージャンの負傷によりHaas F1よりスポット参戦している。フォーミュラV8 3.5のシリーズ消滅に伴い2018年にF2に参戦した。

 

F2にとっては加入3年目となる新興チームであるが、2018年末には現アルファロメオF1の母体であるザウバーとジュニアチーム契約を結んでいる。時を同じくして発足したザウバー・ジュニアチームから、カラム・アイロットとファン・マヌエル・コレアが派遣され、この編成で2019年を戦った。

しかしコレアがスパの痛ましい事故により離脱し、アイロットはヴィロトーシへ移籍した。その結果20年開幕時にはザウバー・ジュニアが不在となった。そしてチームの看板からも同ジュニアの名前がひっそりと消されている。主だった公式発表はなく、チャロウズとアルファロメオF1の現在の関係は謎である。

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2019年 カラム・アイロット  ザウバーカラーのスーツ を着ている

ザウバー・ジュニア自体は2018年末に発足し、2019年にはCharouzと共にF4~F2までの育成フルラインナップ参戦を発足初年度に達成している。カラム・アイロットやシャルル・ルクレールの弟のアーサー・ルクレールFIA F3で活躍したLirim ZendeliとTheo Pourchaireが当時所属していた。

F1までのステップをフル構築したのだが、僅か1年後の20年にはPourchaireのみがシングルシーターで活動。その彼もARTのシートで21年F2出走が決まった。提携発表から1年にも満たず両チームは別々の道に分かれたようだ。

 

またドイツF4ではラルフ・シューマッハのレースチームとタッグを組み参戦し、20年はラルフの子息であるダビッド・シューマッハもF4チームを経てF3の同チームに加入。日本生まれのブラジル人で、グランツーリスモ王者であるイゴール・フラガも同チームからF3に参戦している。しかしダビッド・シューマッハは成績不振からシーズン中に移籍をしており、ラルフ・シューマッハとの各種コラボレーションも終焉に向かった。

F2での優勝は18年の1度のみであるが、毎年複数回の表彰台を獲得するなどマシンは一定の戦闘力を発揮している。スプリントレースでは脅威になれるチーム力を有している。

 

DAMS(ダムス)

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創業者が元F1ドライバー というのはレースチームあるあるだが、Jean-Paul Driot もその一人でDAMSを創設した。Formula Eに初年度から参戦してチームタイトルを獲得しており、現在では日産とタッグを組んでいるので日本での知名度も比較的高いだろう。GP2にも初年度から参戦し、2007年にはトヨタ・ドライバーズプログラムと連携する。中嶋一貴小林可夢偉もDAMSを経てF1に辿り着いた。トヨタ撤退後はルノーと提携。ホンダファンの間で悪名高いエリック・ブーリエがルノーF1代表に就任した事によるものだ。彼はDAMSのテクニカル・ディレクターの職に就いていた。ブーリエはかつてのトヨタの功績者でありホンダの仇というわけだ。その後ルノーがF1から半撤退してLotus時代に移行した際、F2におけるロータスの興味がARTに偏った。そしてF2においてDAMSのルノー色は希薄になり現在に至る。

F3000時代にはホンダF1でも活躍したオリビエ・パニスを輩出。中嶋・小林のトヨタ勢はもちろん、ロマン・グロージャンケビン・マグヌッセンジョリオン・パーマールノー勢、近年ではピエール・ガスリー、ニコラス・ラティフィ、アレクサンダー・アルボンが同チームを経由した。

 

 Campos Racing(カンポス・レーシング)

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生粋のスペインチームのカンポスレーシング。何かと日本人ドライバーとの結びつきもある。SFドライバー育成を目的とした日本チームもEurofomula Openに今季参戦したりと、日本とスペインのモータースポーツは親和性が高いかもしれない。

チーム創業者のエイドリアン・カンポスは過去にはフェルナンド・アロンソを発掘した人物であり、複数の著名ドライバーもこのチームに過去在籍している。最近ではSFとインディで活躍したアレックス・パロウも当チームのF3に在籍していた。

 

プレマを除けばこのあたりの中堅チームから〇〇育成と呼ばれ優遇されているドライバーの名をあまり耳にしなくなる。だが過去にはロマン・グロージャンセルジオ・ペレスといった、後にF1に昇格する著名ドライバーが所属していた事もあり、一時期は盛隆を誇った。もっとも最盛期のほとんどの記録はカンポス名義ではない。チーム成績がピークに達した直後にエイドリアン・カンポスがGP2事業を売却しF1に新規参入を目論んだからだ。だがチームはそのままの形で引き継がれているので、このスペインチームの歴史の一部と言ってもいいだろう。

その後F1参入に失敗したエイドリアン・カンポスはチームを買い戻しGP2に復帰した。その後低迷するシーズンが現在まで続く事となるが、2019年にエイトキンの活躍によってようやく復活の兆しを見ている。引き続きエイトキンが所属した20年は一転して低迷。長いトンネルの出口はまだ見えておらず、21年のシーズン開幕前にはエイドリアン・カンポスが60歳で急逝した。

 

HWA Racelab

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長年参画してきたDTMを撤退し、Formula Eでメルセデス AMGの参戦をお膳立てしたもののチームに名前が残らなかったHWA。そして彼らが次に求めた居場所はシングルシーターの育成カテゴリーであった。19年にGP3からFIA F3となったシリーズに参戦。無敵のプレマがF3を支配する中で、ルーキーイヤーとしてまずまずの成績を収める事に成功した。その流れの下で2020年からF2に加入した。前年に提携したアーデンのエントリーを引き継ぐ形での参戦であり、HWAが育成カテゴリーでの主役級に躍り出る期待を孕んだ参入劇である。

 

だが昨今では育成カテゴリーにジュニアチームを保有する手法は流行っていない。フェラーリとプレマの関係に象徴されるように、育成選手を融通の利く有力チームに送り込む方式が一般的となる。レッドブルとの関係が強いArdenがHWAにエントリー枠を譲った事からもその傾向が窺え、メーカー系とも言えるF2チームの誕生は何を意味するのだろうか。

参戦初年度の20年は苦しいレースが続き、ほとんど映像に映る事もなかった。所属したマルケロフによれば方針が定まっていないようであり、21年の活躍も難しいように思える。F1撤退を望んでいるとも伝えられるメルセデスは、今後のジュニアカテゴリーにどのような将来を見据えるのか。

 

Trident(トライデント)

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F2とF3の両方を見るのであれば、トライデント言われて思い浮かぶのはF3マシンの方ではないだろうか。まだFIA F3がGP3だった2012年から参戦し、名称が変わった今季も参戦を続けている。GP3では2015年あたりから安定した成績を残すようになり、ARTに次ぐ2番手~3番手のチームに躍進した。FIA F3となってからもその立ち位置は変わらず、2020年は強豪ARTをついに上回り、プレマに次ぐチームランキング2位を達成した。チーム名もロゴも「三又槍」であり、3台を走らせるF3にチームカラーがマッチしている。

F3の事にばかり言及するのは、F2での目立った実績が無いからだ。GP2に参戦する為に2006年にイタリアで立ち上げられたこのチームだが、GP3/F3の有力チームへと変貌を遂げている。

その一方でGP2は14年のチームランキング6位を最後に下降線をたどった。FIA F2にシリーズ名称が変わってからは毎年最下位を独走。11チームにエントリーが増えた20年はポイント圏内を走る事がほぼ出来ず、僅か5ポイントの獲得に終わっている。

 

20年は19年F2にスポット参戦をした佐藤万璃音が加入。少しだけ日本での知名度も上がったかもしれないトライデント(そんなことない)。所属した日本人ドライバーは2人目で、現在SuperGTで活躍している平手晃平が2007年にこのチームでGP2を舞台に走った。日本に所縁のあるドライバーではLMP1トヨタ7号車のマイク・コンウェイが所属していた。佐藤は21年も継続してトラインデントから参戦。開幕前のテストでは好タイムを出しおり、最弱の称号を返還する日は近いかもしれない。

Rd.3 レース3ドライバーレポート F2@バクー

2021年のFIA Formula 2 Championship は、6月4日~6月6日の日程で第3戦のアゼルバイジャンラウンドを開催した。

金曜:フリー走行 / 予選

土曜:レース1レース2

日曜:レース3

 

レース1ではシュワルツマンが今季初表彰台を優勝で決め、レース2ではヴィップスがこれまでの鬱憤を晴らす勝利を挙げた。周は苦戦しつつも直近のライバル達が脱落していった為、幸運にもシリーズタイトル争いを有利に展開できている。レース1/2で不運に見舞われたドライバー達は、最終レースでポイント付与の大きいフィーチャーレースに全てを賭ける。

レース3:フィーチャーレース

各ラウンド毎に3回実施されるレースにて、予選順位がスターティンググリッドとなる唯一のレースがフィーチャーレースである。そのためポイント配分の比率が大きく、フィーチャーレース優勝者こそがこのラウンドの真の勝者である。

仮に全てのレースが出走順のまま終了したとすると、予選で1位のドライバーは10位→1位→1位となる。理屈ではレース2とレース3は予選上位が有利となる一方で、双方のレースで連勝したドライバーはまだ存在しない。また連続して好成績を収めたドライバーもバーレーンでの周とモナコでのピアストリの2名のみである。

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fia.com:レース3結果

バクーではヴィップスが今季F2において初となる同一ラウンドでの2連勝を達成した。終始一貫した走りを見せてレース2に続きレース3でも優勝。ラウンド毎では最多タイとなる41ポイントをアゼルバイジャンで獲得し、シリーズランキングで上位に食い込んできた。一月半後に開催される中盤戦のシルバーストーンに向けて弾みをつけた。

 ポイントランキング(アゼルバイジャン終了時)
1 G. Zhou 78
2 O. Piastri 73
3 R. Shwartzman 66
4 J. Vips 63
5 D. Ticktum 60
6 T. Pourchaire 55
7 J. Daruvala 53
8 L. Lawson 50
9 F. Drugovich 41
10 R. Boschung 36
11 D. Beckmann 24
12 R. Verschoor 23
13 C. Lundgaard 18
14 R. Nissany 12
15 M. Armstrong 12
16 B. Viscaal 8
17 L. Zendeli 5
18 M. Sato 1
19 M. Nannini 1
20 J. Aitken 0
21 G. Samaia 0
22 A. Deledda 0
23 G. Petecof 0
レースハイライト

ドライバーレポート

ユーリ・ヴィップス(優勝)

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Twitter:@HitechGP

開幕ラウンドから不運に見舞われたヴィップスは、第3戦の地が逆襲の舞台となった。

フリー走行ではトップタイムを刻むが予選では惜しくも2位。チームメイトで同じくレッドブルジュニアのローソンに予選トップを奪われた。これはヴィップスのセッティングを基にしたマシンで出したタイムでもあったため、悔しいフロントローとなっている。

レース1ではそのローソンが巻き込まれたクラッシュを辛うじて躱し、ペースがやや足りなかったものの8位入賞で1ポイントを獲得。3番手からスタートしたレース2では、圧倒的なレースペースと一貫した冷静なドライビングで危なげなくトップを奪取。

そしてレース3ではスタート直後の1コーナーでトップを確保した。コース上で唯一のライバルだったローソンがペナルティで脱落した事もあり、ピットストップ後は2位に2秒以上の差をつけて大半の周回を重ねた。2番手のピアストリには5秒のタイムペナルティが課され、3番手のシュワルツマンは10秒以上後方に位置していた事から、完走する事が唯一の優勝条件となる余裕の勝利を達成。完璧に最終レースを締めくくり、前日に逃走を余儀なくされた表彰式も堪能した。

 

オスカー・ピアストリ(2位)

レース3では彼一人がハイテックのマシンに匹敵するペースを刻み続け、モナコに続く2度目となるフィーチャーレース2位表彰台を獲得した。ピットストップでのペナルティは彼の責任ではなかったものの、チームメイトで3番手のシュワルツマンには一貫して5秒以上の差をキープ。クルーのミスを帳消しにした。終盤はヴィップスのDRS圏内に迫ったが、ピアストリのペナルティを考慮したハイテックがコントロールを指示していた可能性は高い。優勝に匹敵するペースを発揮できたかは不明だが、タイトル争いでは首位を捉える位置にまで追い上げた。ノーポイントに終わった周との差は5ポイントにまで縮小している。

 

ロバート・シュワルツマン(3位)

昨季F2では最多勝を獲得し、誰もが王者候補の筆頭に彼の名前を挙げていた。しかし今季は開幕戦から歯車が噛み合わず、6レースで1度も表彰台の無いままバクーに入った。

そのバクーでもペースが上がらず予選では10位。チームメイトのピアストリが予選3位を確保する中でペースが全く足りておらず、今ラウンドもこれまで同様に厳しい戦いが予想された。

しかしレース1では2位以下を全く寄せ付けず優勝。これでポイントランキングで上位勢を窺う位置につけると、レース2ではオーバーテイクこそ無かったものの安定した走りで5位に入賞。そしてレース3では一転してオーバーテイクを連発し、10番手スタートから3位にまでポジションを上げ、早くも今ラウンド2度目の表彰台に登壇している。

バクーにおいて一気に36ポイント稼ぎ出し、シリーズランキングは3位にまで急上昇した。

だがチームメイトのピアストリに比べるとまだ勢いが足りない印象は否めない。同じくFDAのアイロットですら得られなかったF1への切符を手にするには、シリーズ優勝が最低条件になるだろう。昨年は中盤以降に失速し、シーズン終盤で角田に逆転を許しシリーズ4位に甘んじた。周が昨年同様に失速する中で、2年目のシュワルツマンは昨年と同じ轍を辿るわけにはいかない。

 

フェリペ・ドゥルゴビッチ(4位)

11番手スタートから4位表彰台を獲得。シュワルツマンと同じく7つポジションを上げ、モナコに続きフィーチャーレースでの強さを見せた。

レース1ではローソン、ピアストリがリタイアする原因となり、レース2では最後方から追い上げたドライバー達がポイントを獲得する一方、ポイント圏外でレースを終えた。しかしながらこのレース1/2で試行錯誤を繰り返した結果、レース3のフィーチャーレースでついにセットアップを完成させ、なんとか結果を捻り出した。

Drugovich on the trial and error that led to his inspired Feature Race comeback

だがこれで安心する訳にはいかない。苦しい中で12ポイントを稼いだものの、ランキングは昨年と同じ9位にとどまっている。中堅チームからのダークホース的活躍で3勝を挙げた昨季と違い、強豪チームへと移籍した今シーズンは1番人気を争う必要がある。

 

周冠宇(13位)

チームメイトのドゥルゴビッチとは対照的なレースとなってしまった。スタートから終始ペースが足りず、ピットストップを待たずして次々とポジションを落とし、最終的には13位にまでポジションを落としてしまった。一時は20ポイント以上あった2位とのギャップは5ポイントまで減少。だが不調の続いたバクーでシリーズ首位を守れた事は不幸中の幸いだろう。

昨年のフィーチャーレースでの最上位である2位を獲得したのは次戦のシルバーストーンだ。それまでには1ヶ月半のスパンがあり、中盤戦へ向けて気持ちを整えるため時間は十分にある。

 

リアム・ローソン(6位)

予選トップで幸先のよいスタートとなった今ラウンドではレース1ではリタイア。レース2では最後尾からのスタートとなり、一転して厳しい戦いの様相を呈した。

気持ちを切り替えて臨んだレース3ではポールポジションからスタート。だが好発進したヴィップスにターン1で先行を許し、後ろから迫っていたプルシェールをコース外に押し出してペナルティを課された。これによって早々に優勝争いから脱落。追い上げはしたものの、マシンのペースを考えれば表彰台は確実であり、レース1/2とは対照的に自責により多大なコストを支払う結果となった。

モナコではスタート時の違反により優勝したレース2で失格。この雪辱を期した今ラウンドであったが、全く歯車が噛み合わず不本意な結果となってしまった。

 

ダン・ティクタム(8位)

おそらくティクタムが今ラウンドで1番のレースペースをもっていた。レース1では彼一人がDRSトレイン内でオーバーテイクを連発させ、一時最後尾に落ちたレース2では鬼気迫る走りでポイント圏内に返り咲いた。5番手と好位置でスタートするレース3も上位進出の期待が寄せられたが、オープニングラップでの多重クラッシュの責を問われ10秒の重いタイムペナルティが課されてしまう。スリップストリーム内の前車に仕掛ける判断は、危険を伴う無謀な行為だとジャッジされた。それでもレース2の再現と言わんばかりに、再び2台をまとめてパスするなど見せ場を作った。

終わってみれば全3レースで入賞。22ポイントを積み重ね、首位まで18ポイント差の5位で序盤戦を終えている。この逆境をうまく躱して次に繋げて欲しい。 

 

セオ・プルシェール(リタイア)

モナコで他を圧倒する週末を過ごし、バクーでもそのポテンシャルを垣間見せた。しかしながら終わってみればレース1の5位が最高位と不本意なラウンドとなってしまった。レース2/3では度重なる混乱を回避できずノーポイントに終わったからだ。

ティクタムとアームストロングに挟まれる形となったクラッシュにおいては手首を骨折。 通常で6~8週間の完治とみられ、6週間後の次戦に間に合うかはギリギリなところだ。SNSを通じたティクタムの発言を取り上げた記事には"he is a idiot"と関節的に応酬。そのティクタムに逆転され、ラウンド開始時に3位だったランキングは6位へと下降。中東でのレースに遺恨を残しヨーロッパへと戻る。

 

リチャード・フェシュフォー(14位)

レース2ではポイント圏内を走行しながらも追突されリタイア。レース3では皮肉な事に自身が追突の加害者となってしまった。追突してしまったフィシュカーウにはレース後に謝罪しこれを受け入れられている。今季初のノーポイントで終わった今ラウンドは、彼の今後のスケジュールに影を落とす事になるかもしれない。

Rd.3 レース2ドライバーレポート F2@バクー

2021年のFIA Formula 2 Championship は第3戦のアゼルバイジャンのレース1までを消化。日曜のフィーチャーレースに向けて、レース2の結果のみならず各ドライバー達にとっては弾みをつけたい前哨戦でもある。

金曜:フリー走行 / 予選

土曜:レース1・レース2

レース1ではシュワルツマンが今季初表彰台を優勝で決めた。周がポイントを積み重ねる中、不運に見舞われたピアストリとプルシェールはレース2では最後方からのスタートとなる。レース1で発生した逆風はレース2にまで影響を及ぼし続けている。

レース2:スプリントレース

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Twitter:@Formula2

F1予選の終了が遅れた影響で、30分以上遅延してレース2は日本時間23時15分からのスタートとなった。F1ではターン3とターン15が鬼門となり、複数のドライバーがコーナー出口のウォールの餌食となっている。今回のレース2ではターン1が多くのドライバーの明暗を分けるドラマの舞台となった。

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レース2結果:fia.com
 ポイントランキング(レース2終了時)
1 G. Zhou 78
2 O. Piastri 55
3 T. Pourchaire 55
4 D. Ticktum 54
5 R. Shwartzman 51
6 J. Daruvala 47
7 J. Vips 38
8 L. Lawson 38
9 F. Drugovich 29
10 R. Boschung 26
11 D. Beckmann 24
12 R. Verschoor 23
13 C. Lundgaard 16
14 R. Nissany 12
15 M. Armstrong 12
16 B. Viscaal 8
17 L. Zendeli 4
18 M. Sato 1
19 M. Nannini 1
20 J. Aitken 0
21 G. Samaia 0
22 A. Deledda 0
23 G. Petecof 0
レースハイライト

ドライバーレポート

ユーリ・ヴィップス(優勝)

開幕戦から速さを発揮していたものの、ここまで酷く苦しんできたヴィップス。開幕戦では予選で5番手を確保するものの、ラップタイムに寄与しない(本人談)車両規定違反によって予選失格。それでも翌日のレース1で10位に入ると、レース2ではポールスタートからトップ争いを繰り広げた。しかしその最中でマシントラブルにより脱落し、それ以来優勝争いからは遠ざかっていた。だが待望のトップチェッカーはラウンド3のレース2に訪れた。

昨日のレースは乱気流の中でペースがやや足りず、なんとか1ポイントを確保し8位。よってレースは2列目前方からのスタートとなった。スタート直後は後方からジャンプアップしてきたダルバラに一時オーバーテイクを許したものの、全く動じずに次のターンで即座に抜き返してみせる。2度目のリスタート時にはターン1でフィシュカーウにインを挿されるも、並走するマシンのオーバースピードを的確に見抜き、クロスラインでポジションを守った。ピンチを切り抜けてトップのベックマンをメインストレートで抜き去った後も終始冷静なドライビングを披露。嬉しい今季初優勝を達成した。

表彰台ではシャンパンファイトを避けるように前代未聞の逃亡(レーシングスーツの替えが無いため)。2番手スタートの最終レースにも勝利できれば、気兼ねなく体いっぱいにシャンパンを浴びる事ができるだろう。

 

ダビッド・ベックマン(2位)

20歳にして5年以上のF3マシン経験をもつベックマンは、満を持して今季のジュニアフォーミュラのトップカテゴリーに参戦を果たした。F3ではスプリントレースにめっぽう強く、F2においてもその傾向は失われていないようだ。

開幕レースとなったバーレーンのレース1では2番手スタートから3位表彰台を獲得。同じく2番手スタートの今回のレース2では、1周目のターン3で強気に攻めて隊列の先頭を率いる事となった。その後好調のヴィップスに首位を譲りはしたものの、度重なるSCからのリスタートでも最後までポジションを死守。今季最上位の2位表彰台を獲得した。2018年以来のチーム3勝目とはならなかったものの、チームの力量を考慮すると最高の結果だと言えるだろう。

 

ベント・フィシュカーウ(4位)

開幕時点では今季F2のシートが不安定であったが、2戦目のモナコまでにフルシーズンのエントリーを確保している。しかしモナコでもポイントが獲得できず、今ラウンドから離脱が決まったペテコフと、HWAの2台を除けば唯一のノーポイントのドライバーとなっていた。チームは万年最下位のトライデントであったが、開幕時点からマシンは一定の戦闘力を発揮。ポイント獲得は時間の問題だと思われていた。

バクーではフリー走行で7番手に入るも予選では苦戦。15番手タイムを記録しレース1に臨むと、4つポジションを上げて11位でフィニッシュ。ドラゴビッチがペナルティにより後退し最終的には10位となり、レース2ではポールポジションからのスタートとなっていた。

オープニングラップでのベックマンとの争いに敗れヴィップスに先行されたものの、リスタート時には前方を窺う貪欲な走りを見せている。

しかしこれが仇となりダルバラとアームストロングの先行を許してしまった。ターン4でアームストロングのミスを誘発しひとつポジションを戻すが、ダルバラは最後まで攻略できずチェッカーフラッグとなった。今季初ポイントが表彰台となならなかったが8ポイントを獲得し、これからの巻き返しに期待がかかる。

 

周冠宇(リタイア)

シリーズランキングトップの周は早々にレース2を終えた。ターン1でブレーキペダルがスタックしたからだ。タイヤから白煙を上げたままティクタムを弾き飛ばしてレースを失っている。しかしながらランキングで直近のライバル達が苦労した事もあり、ポイントランキングへの影響は最小限のものとなった。苦戦する今ラウンドであるが、ここまでは2位とのギャップを失うどころか広げつつある。中団からスタートするフィーチャーレースを凌ぎさえすれば、中盤戦に突入するシーズンにいくらかの余裕を残す事ができるだろう。

 

ダン・ティクタム(6位)

1周目にヴィロトゥオシのマシンに弾き飛ばされ最下位に転落するも、相次ぐクラッシュを縫ってオーバーテイクを繰り返し、ポイント圏内までカムバックを果たした。

道中2台をまとめてぶち抜くなど鬼気迫る走りを見せるが、2番手から連なるDRSトレインの最後尾に到着した頃には余力は残っていなかった。前日にティクタム同様、ヴィロトゥオシのマシンの被害に遭ったローソンとピアストリの追跡を凌ぎ切り、カムバック勢最高位の6位を獲得。昨日に続き速さを見せつけ、シリーズ2位まで1ポイントに迫りフィーチャーレースを迎える。

 

マーカス・アームストロング(リタイア)

FDAフェラーリ・ドライバー・アカデミー)のアームストロングはここまで8レースを消化し2回ポイントを獲得、ランキングは15位にとどまっている。2019年のFIAF3でタイトル争いを繰り広げたが、昨年のF2では所属したARTの不振もあって大苦戦を強いられた。昨季成績を残したチームのシートがルーキー達で埋まる中、不振を極めるDAMSで再起を誓った今季。

今シーズンは何度かの好ポジションに位置しながらも結果に結びついておらず、今回のリタイアで更にコストを払う事となった。焦りから出たミスである事は否めず、並走するマシンに気を取られ明らかなオーバースピードでウォールに激突。またしてもノーポイントでレースを終えた。

同じくFDAに所属するシュワルツマンが復活の兆しを見せる中、最大のライバルの前でスタートするレース3でトンネルの出口を見つけたい。

 

リアム・ローソン(7位)

レッドブルジュニア勢の最高位で迎えたバクーラウンドでは、予選で1番時計をマークしシリーズランキングを4位まで押し上げた。しかし不運なクラッシュによってレース1をリタイア、レース2でも最後方からのスタートとなってしまう。レース2では何とか巻き返し2ポイントを持ち帰るが、チームメイトで同じくレッドブルジュニアのヴィップスが優勝したためポイントランキングで並ばれてしまった。しかしそれでも2位までは17ポイント差であり、シリーズトップの周は8番手スタートと今シーズン最大の窮地に陥っている。

レース3は最大のライバルのヴィップスと隣同士でスタートする。ターン1でどちらが先に通過するにしても、ハイテックの1-2を守り切る事ができれば、タイトル争いはかつてない程に混迷を極める事となるだろう。

 

リチャード・フェシュフォー(リタイア)

経済面から苦しい参戦体制が続くフェシュフォー。レース1をノーポイントで終えたのち、レース2では前方の混乱もあってポイント圏内を走行。貴重なポイント獲得のチャンスが訪れていた。しかしそれはニッサニーの追突を受け水泡に帰してしまった。資金潤沢なニッサニーがブレーキテストをされたと騒ぎ立てる無線を呼び声として、フェシュフォーには再びの難局が訪れる。

 

ロイ・ニッサニー(リタイア)

これはない。

Rd.3 レース1 F2@バクー

2021年のFIA Formula 2 Championship は開幕戦からの長いスパンを挟み、2戦目のモナコを消化、そして第3戦のアゼルバイジャンへと舞台を移した。

金曜のフリー走行と予選を終え、土曜はレース1とレース2が開催される。

予選ではハイテックの2台が異次元の速さで予選1-2を達成。1年目のルーキー達が速さを見せる中、昨年のF2で激闘を繰り広げたドライバー達は予選では後れをとっている。

レース1:スプリントレース

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fia.com:レース1結果

レース1は予選順位のトップ10のリバースグリッドが出走順となる。これによりシュワルツマンがポールポジション、2番手にダルバラ、3番手にシリーズランキングトップの周と、見慣れた顔ぶれが3列目まで並んだ。周を追いかけるシリーズ2位~5位は、ティクタムの6番手から、昨日の予選1位で10番手のローソンまで連なっている。

 

レッドシグナルが消灯しレースがスタート。ターン1までに上位陣の順位はほぼ変わらず、6番手スタートのティクタムのみがスタートでやや出遅れている。プルシェールはティクタムの前に出ると、ボシュンの脇を窺いつつターン1を6番目に通過した。その後ろではエイトキンがアウト側のスペースを見つけられずイン側のウォールにヒット。レースを早々に終えた。

 

レース1最大のインシデントは1週目のターン2で発生した。11番手のドゥルゴビッチがピアストリに追突。ピアストリは弾き飛ばされる形でアウト側に大きく膨らんでしまう。ピアストリはスタートからサイドバイサイドでヴィップス、ローソンとポジションを奪い合っており、ヴィップスは辛うじてこれを避けたものの、ピアストリの側面に入り込んでしまったローソンは成す術が無くウォールに突き刺さりレースを終えた。ローソンのマシンがコース上でストップした事からセーフティーカーが導入されている。

 ピアストリも翌周にはマシンをストップさせ、インシデントの原因となったドゥルゴビッチには10秒のタイムペナルティが出された。

 

レースは5周目に再開され、シュワルツマンはスタートライン直前まで加速を遅らせて危なげなくリスタートを成功させる。再開直後のターン2ではヴィップスがプルシェールを捉えて7位に浮上している。

2位ダルバラはペースが芳しくなく、僅か1周でシュワルツマンとのギャップが2秒に広がった。しかしながら3位の周も決定打に欠いたため、2位ダルバラ以降のDRSトレインが形成される事となった。

2位以下の接近戦で際立た速さを見せたのはティクタムで、連なった隊列で各車が決定的シーンを作り出せない中、ほぼ毎周1台ずつ前のマシンを丁寧に攻略していった。リスタート時に6位だった順位を、12周目には2位まで押し上げている。

後方では予選で異次元の走りを見せたヴィップスのペースが上がらず、一時DRS圏外にまで前車との差が広がってしまう。プルシェールはこの隙を見逃さずヴィップスをオーバーテイク。レース中盤ではプルシェールは更にボシュンを攻略。周もダルバラをようやくパスするも、ティクタムのペースには及ばない。

 

終始5番手を走行していたアームストロングは、4番手まで順位を落としてきたダルバラを攻略できず、逆に残り2周で後方のプルシェールとボシュンに相次いでパスされ順位を落としている。ファイナルラップではヴィップスにも猛攻を受け、チェッカー直前で並ばれたものの、僅か0.04秒差で何とか凌ぎ切っている。

ティクタムは2位に浮上以降、4秒以上離れたトップのシュワルツマンとのギャップを削ろうと試みるが、シュワルツマンは即座にこれに反応。シュワルツマンはティクタムとの一定のタイム差をキープしたまま、完璧なドライビングでレースを制した。

 

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Twitter:@Formula2

これによりトップがシュワルツマン、2位ティクタム、3位には周が入り、プルシェールは5番手でチェッカーを受けている。シリーズ2位のピアストリ、4位のローソンがリタイアし、シリーズ3位のプルシェールが5位だったため、周は苦しみながらも大きくリードを広げる事に成功している。

ポイントランキング(レース1終了時)
1 G. Zhou 78
2 T. Pourchaire 55
3 O. Piastri 52
4 D. Ticktum 50
5 R. Shwartzman 45
6 J. Daruvala 37
7 L. Lawson 36
8 F. Drugovich 29
9 R. Boschung 26
10 J. Vips 23
11 R. Verschoor 23
12 C. Lundgaard 16
13 D. Beckmann 12
14 R. Nissany 12
15 M. Armstrong 12
16 L. Zendeli 4
17 M. Sato 1
18 M. Nannini 1
19 J. Aitken 0
20 B. Viscaal 0
21 G. Samaia 0
22 A. Deledda 0
23 G. Petecof 0

Rd.3 フリー走行 / 予選 F2@バクー

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Twitter:@HitechGP

2021年のFIA Formula 2 Championship は開幕戦からの長いスパンを挟み、2戦目のモナコを消化、そして第3戦のアゼルバイジャンへと舞台を移した。2戦目のモナコではプルシェールがF2史上最年少優勝を達成。ピアストリもシリーズトップの周を猛追しており、ローソンも速さを見せ続けている。ルーキー勢が早くもタイトル争いに名乗りを上げる中、2年目以上のドライバーの物足りない印象が膨らんできた。しかしながらドゥルゴビッチは直近のレースでは速さを見せており、シュワルツマンも上り調子であり、ここからの挽回が期待される。

6レースを消化した今季F2は既に混戦の様相を呈している。バクーを離れると再び1ヶ月以上のスパンを挟む事になるため、各ドライバー達はなんとしても関係者各位の脳裏に自分の印象を残しておきたいところだ。

フリー走行

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今季F2は実に半分のコースが市街地で開催される。バクーもそのうちのひとつであり、モナコとは正反対の高速コースが用意されている。エスケープゾーンがほとんど無い事から、開催初年度から毎年クラッシュが多発する大波乱のレースが多い。練習走行といえど危険度に変わりはなく、今年も複数のマシンがウォールの餌食となる幕開けとなった。

F2におけるフリー走行は僅か45分間の1回のみであり、セッティングを詰める時間は無いに等しく、コースを習熟する事さえ難しい。それを示すが如く、開始わずか10分で佐藤万璃音がウォールと接触し右フロントのサスペンションを壊してしまう。佐藤自身は2年目のシーズンであるが、昨年未開催のバクーは初めてのコースである。

その直後にはリリム・ゼンデリがストレートを直進しストップ。転回を試みるもエンジンをストールさせてしまう。2019年のラグナタンを思い起こさせた後にマシンを降りた。この間VSCが発出され、7分以上の走行時間が失われている。

 

この他エイトキンもあわや大クラッシュのシーンがあったが大事には至らなかった。

 

残り4分を切ったあたりから、予選に向けたアタックを各車が開始。まずはボシュンが1分56秒378のタイムを刻むと、このタイムからコンマ1秒の間にプレマの2台、そしてプルシェールがタイムシートに並んだ。その直後にはヴィップスが1分55秒210のタイムを叩き出し、2番手タイムに1秒以上の差をつけている。

ボシュンがタイムを伸ばすなど各車がアタックを継続する中で、残り1分を残してニッサニーが高速コーナーを曲がり切れず大クラッシュを喫する。これによって赤旗が提示され、セッション終了となった。

予選

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fia.com

予選セッションは30分。タイヤセットの数が限られるF2では、クールダウンラップを挟み同じタイヤで複数回のアタックが実施され、これが2回のスティント分けて行われるのが一般的である。

FP走行でクラッシュしたロイ・ニッサニーは予選の不出走がアナウンスされた。同じくクラッシュを喫していた佐藤万璃音は、クラッシュ後に破損したマシンでコース上を走行した事により3グリッドダウンのペナルティを受けている。

 

最初にタイムを出したグループにてトップタイムを記録したのはプルシェールだった。1分55秒455を記録し、前戦のモナコに続く連続のポールポジションを窺う。FPでヴィップスが記録したベストタイムに早くも肉薄した。1回目のスティントにてこれを上回ったのがアームストロングだった。1分55秒057を叩き出し54秒台に迫るトップタイムを記録している。

 

残り時間12分の時点で各車が2回目のスティントを開始。コース上での走行が再開されると、1度目のアタックでハイテックの2台が異次元の速さを発揮する。ローソンが54秒台を大きく割り込む1分54秒332をマークし、同僚のヴィップスも0.023秒の僅差で2番手タイムを記録した。3番手のピアストリが0.285秒差で追いすがるが、他のマシンを0.5秒以上突き放す驚速のタイムだ。

 

2回目のアタックでもハイテックの2台が別次元の争いを展開した。ヴィップスが第1セクターで他のマシンを0.2秒引き離してみせると、第2セクターではローソンが0.3秒を稼ぐ。ストレート区間の長い第3セクターでは全車がほぼ同タイムであり、これによってローソンが最速タイムを更新する1分54秒217でフィニッシュラインを通過。初めてのポールポジションを決めた。ヴィップスも自己タイムを更新するも0.138秒届かず2番手。ハイテックが予選1-2を達成している。

3番手にはプレマのピアストリが約0.3秒差で続き、プルシェールが0.4秒差の4番手、以下10番手までが0.5秒差以内にひしめき合っている。

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Twitter:@Formula2

これによって2列目までを1年目のドライバーが占拠。前戦のモナコよりも更にルーキー達の勢いが増している。2年目の最上位は5番手のティクタム、6番手アームストロング、ボシュンが好調を維持し7番手タイムをマークした。シリーズトップの周はトップから0.8秒差の8位。ダルバラはレッドブルジュニアで最下位の9番手となり、同僚のティクタムにも約0.3秒離され苦しい展開が続く。レース1でのポールスタートとなる10番手にはシュワルツマンが入るが、チームメイトのピアストリには全てのセクターで遅れをとった。DRS区間の長いバクーにおいては苦しいレース展開となるだろう。

 

復調が待たれるドゥルゴビッチは痛い11番手。ルンガーは第2スティント時のペースアップに追随できず12番手となっている。

 

レッドブルジュニアのダークホースと評されていたローソンは、これで4ポイントを稼ぎティクタムを逆転、レッドブルジュニア勢トップのシリーズ4位に浮上する。不確定要素の多いレッドブルのF1シート獲得へ更に手を伸ばした。

混迷するルノーのF1シート争いにおいてはピアストリが周の逆転を狙う。フィーチャーレースではルノー育成の周と、目下のライバルであるプルシェールがともに1勝を挙げており、評価を更に高めるためには自身にも早々にフィーチャーレースの優勝が必要になってきた。

角田のマシンを引き継ぎ安定した速さを見せるティクタムにも注目したい。

 

レース1は6/5土曜、 日本時間16時25分にスタートする。

レーススケジュール:フォーミュラ2の日程一覧 | スポカレ

 

Rd.3 プレビュー F2@アゼルバイジャン

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Twitter:@HitechGP

FIA Formula2選手権は今週末、アゼルバイジャンを舞台に第3戦が開催される。

今回も行われるラウンド数は3つ。スケジュールは以下参照。

また、出走順等の2021年レースフォーマットは以下を参照

2021年 FIA F2/F3 のニューフォーマット  - F2遅報

スタンディング

第2ラウンド最大の主役はプルシェールだった。ポール・トゥ・ウィンを達成したフィーチャーレースは、F2史上最年少での優勝となった。3レース全てでポイントを獲得し、39ポイントを一気に稼ぎシリーズ3位にまで浮上した。

シリーズトップは周冠宇。第1ラウンドのバーレーンにてF2初優勝を果たしたが、第2ラウンドのモナコではややペースが足りず苦戦を強いられた。しかしながら出走順で有利となったレース1で優勝し、シリーズランキングトップを死守している。

シリーズ2位にはルノー期待のピアストリが位置している。モナコのレース2・3にて連続で2位に入り、ランキングを押し上げた。

開幕レースでいきなりの優勝を果たしたローソンは、モナコのレース2でトップチェッカーを受けたもののレース後に失格となった。これにより2位でフィニッシュしたティクタムが優勝。ローソンはシリーズランキングでもティクタムに逆転を許した。それでもレッドブルジュニア勢のトップに位置している。

Rd.2モナコまでのシリーズ順位は以下。

1 G. Zhou 68
2 O. Piastri 52
3 T. Pourchaire 47
4 D. Ticktum 38
5 L. Lawson 36
6 R. Shwartzman 30
7 F. Drugovich 29
8 J. Daruvala 29
9 R. Verschoor 23
10 J. Vips 22
11 R. Boschung 22
12 C. Lundgaard 16
13 D. Beckmann 12
14 R. Nissany 12
15 M. Armstrong 10
16 L. Zendeli 4
17 M. Sato 1
18 M. Nannini 1
19 J. Aitken 0
20 B. Viscaal 0
21 G. Samaia 0
22 A. Deledda 0
23 G. Petecof 0

ルーキー勢の活躍

18インチタイヤが導入された昨季と違い、昨年と同じマシン、タイヤ(一部コンパウンドは変更)を引き続き使用する今季は、2年目以降のドライバーが有利になると思われていた。しかしながらピアストリやローソンを筆頭に、ルーキー勢が開幕戦から躍動した。

これに対抗したのは3年目の周冠宇、そして2年目のルンガーだった。しかしルンガーはバーレーンのフィーチャーレースにてレース後にペナルティが適用されると、大量ポイントを逃し、さらにモナコでは散々な結果に終わっている。

王者候補筆頭のシュワルツマンは不運が重なった事もあってか調子がイマイチ上がっていない。昨季絶好調だったドゥルゴビッチはモナコのレース3にて9位から表彰台を獲得し復調の兆しを見せているが、それまでは不安定な走行が続いた。

これら昨季の上位勢の不調によりルーキー勢がシリーズ上位を席巻し、大方の予想を裏切る展開となっている。

エイトキンの出走。ペテコフの離脱とナニーニの移籍。フェルシュフォーは?

マッテオ・ナニーニはFIA-F2/F3の双方に出走する唯一のドライバーである。F2/F3ともにHWA Racelabから参戦していたが、モナコではFIA F3への挑戦を優先する名目でF2での出走リストから外れていた。この空き枠を埋めたのが昨年までカンポスから出走していたエイトキンである。F2で3年を過ごしたエイトキンは、昨季はスポット参戦ながら初の韓国系F1ドライバーとなった。今季はウィリアムズのリザーブドライバーを昨年に引き続き継続。しかしながらF2からは退いていた。アゼルバイジャンでも引き続きHWAから出走が決まったが、それ以降の出走は未定である。

また2020年のエイトキンのシートを引き継いでカンポスから出走していたのは、FREC王者のジャンルカ・ペテコフである。しかしながらレース毎のマシントラブルが相次ぎ、さらにはモナコでクラッシュを喫していた。この低迷により当初から疑問視されていた資金難の問題が再燃し、モナコをもってF2からの離脱が決定。マシンのペースは一定以上あったものの、生かし切る事なく早々に今季F2を後にする。

このペテコフの離脱によって生じた空席を埋めたのがナニーニである。HWAからカンポスに移籍し、より戦闘力の高いマシンで接近した戦いに臨む。しかしながらナニーニもアゼルバイジャンのみの1戦契約となっているようで、現状ではカンポス、HWAの2つのシートが売りに出されている。

またMPモータースポーツで1年目のシーズンを過ごすフェシュフォーは、資金難から1戦毎にチームとの契約を更新する綱渡り参戦を続けている。それでもなおモナコでもポイントを稼ぎ、シリーズ9位に入りアゼルバイジャンでの参戦枠も確保している。

2年目ドライバーの復調はあるか

昨年の傾向ではレースを追う毎にルーキー達の勢いが増し、シュワルツマン・角田を筆頭に2年目のシューマッハ、アイロットを猛追するシーンが増えていった。時間が経つに連れて経験値の差が縮小する事は間違いなく、2年目以降のドライバー達はその真価が問われる事となる。ランキングトップの周冠宇も例外ではなく、昨季は序盤での活躍後には長きに渡る低迷を経験している。

プルシェール・ピアストリ・ローソンを筆頭とする勢いに乗ったルーキー達に、昨季の上位の顔ぶれがどこまで挽回できるのかが当面の見所となるだろう。